鹿間厚次郎 （彫刻 ／委員）
Koujiro Shikama
1941 〜
兵庫
1985　第4回ヘンリー・ムーア大賞展　美ヶ原美術館賞受賞
1986　第10回神戸須磨離宮公園現代彫刻展　埼玉県立近代美術館賞受賞
1988　第11回神戸須磨離宮公園現代彫刻展　国立国際美術館賞受賞
1990　第44回二紀展　文部大臣奨励賞受賞
1994　石の響・石の詩展出品　大阪ABCギャラリー
1997　メキシコ、国立ギャラリー個展と講演
2001　スペイン　バルセロナ個展
二紀会委員・日本美術家連盟会員

「存在の記号No58」
60×60×54cm
MADO、無題のフォルム、四角い風景、静の旋律、半円の移動、存在の記号等のシリーズを経てきた。現在、捨象シリーズを制作している。このシリーズの意匠は、原石を彫って彫刻を作る過程で、彫った石片について思案した。石片は捨てるべきものとして今まで処分してきたが、石片を石の存在として認識したことによって石片の持つ意義を問うことが今の私の石の美への新たな表現となった。今回、存在の記号から生まれた固有の形体を組み込み構成することによって、形の持つ意味と、彫ることによって出来た石片の意義を、存在として私の哲学的思考としたい。白大理石の持つ輝く石の歴史、石の持つ存在を美しいと感じる私が、とりもなおさず、今生きるということへの賛歌である。