木口昭太郎 (絵画/会員)
Shotaro Kiguchi
1937 〜
東京
1971 光陽会作家賞受賞 光陽会退会
1971 第25回二紀展 初出品 新人室
1974 第28回二紀展 同人推挙
1975 銀座サロンドボナ画廊企画個展
1981ー82 活水女学院(長崎)講堂兼礼拝堂両面ステンドグラス制作
2006年6月13日〜25日 ギャラリー・マチス及び国際版画美術館の木口昭太郎展とレ.ポワン展同時開催。共に画廊企画展
「受難と復活〜永い旅路の刻〜時・人・旅」150F
贖いの死から始まる生。受難と復活。二千年余の旅を経て「私」の前に立つイエス キリスト。燻るような炎の中に燃える闇の時代の光。過去から未来を見つめると現実が見えてくる。白いキャンバスに問いかけながら答えを捜し求めている。避けて通れない生と死。死から始まる生は希望に繋がるように思う。一枚の絵の中に死と生と時と旅を描く。二千余年の空気を風のごとく表現できたらと思うが、未熟な拙筆では道の遠きを知るばかりだ。死と生は手の平の表裏一体紙一重のように思える。紙の表と裏の存在でもあろうか。受難と復活、死から始まる生。迷う者を捜しながら、イエスの贖いと救いの旅は今も時を刻みながら続いている。廃屋の聖堂に転がった磔刑のキリストのトルソーが今は私のアトリエの壁から語りかける。「なあ、お前・・・」レプリカではあるが私の心の中には受難の衣を身に纏い、二千年の時を経て、傷痕のある手で腐蝕せる十字架と迷った仔羊を背負って立ち、今に生きて語りかけている。
|